2016/09/05

docomo版 Xperia のテザリングを MVNO で有効にする手順をあらためて

docomo 版の Xperia Z2(SO-03F)を MVNO で使うときにテザリングできるように、root を取らずに、Windows10 環境のPCを使って設定変更する手順についてまとめました。出先でテザリングをやろうとしたんだけど、例のエラーが出て失敗。過日Androidのアップデートを適用した時に設定がリセットされてしまったんだと思います。

まぁ、自分の端末を再設定するだけなら、自宅PCでやればいいだけだから話は簡単だったのですが。今回あらためてイチから手順をたどったのは、遠くの知人に教えなければならなくなったからです。

〜〜〜〜〜〜〜〜

今回参考にさせていただいたのは、次の先人の知恵です。

■非rootなドコモ端末をMVNO SIMでテザリングを可能にする方法
http://xperia-freaks.org/2015/03/21/docomo-tethering/

■Xperiaカスタム用のパソコン環境構築手順
http://xinroom.net/mobile/xperia-environment/

本当にありがとうございます。

ここから自分に必要な(というか、最低限必要な)手順を抜き出し、列挙しています。俺環は Gateway の Win8 から Win10 にアップグレードしたPCです。

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(1) Xperia のドライバを入れる

SONY PC Companion 改め Xperia Companion (XC)を入れるとUSBドライバがインストールされるはず。ただ「ドライバのインストール」ということでいえば、いくつかの方法があるわけです。

* XCはXperia本体に入ってるみたい

「Xperia接続設定」→「USB接続設定」。一番下にある。これでXCをインストール。試してないけど、これはまだ PC Companion という名前かもしれない。

* XCをソニーモバイル公式からDLして入れる
http://www.sonymobile.co.jp/support/software/xperia-companion/

* Xperia Z2 のドライバを公式からDLして入れる
http://developer.sonymobile.com/downloads/drivers/xperia-z2-driver/


(2)ADB をインストール

adb コマンドを実行できるように環境整備。これを使って、諸々の設定を変更することになる。adbとは Android Debug Bridgeの頭文字に由来。実行はコマンドラインシェル(cmd.exe、いわゆるDOS窓)で行う。

今回の用件は、ADB のミニマムバージョンでこと足りる。先人の指し示す通り、次のURLのものを入れてうまくいきました。

■[TOOL]Minimal ADB and Fastboot [4-27-16]
http://forum.xda-developers.com/showthread.php?t=2317790

ここのページの真ん中あたりにある「For 32-bit and 64-bit Windows Operating Systems:」というところの「Download Version 1.4 Here」をクリック。

さらに「START DOWNLOAD」をクリック。8秒待って primary download か alt download mirror の中から選ぶ。primary でいいでしょう。数秒でDLは完了します。念のため、チェックした範囲では特に問題はありませんでした。でもいつもながらこういうののDLは不安ですよね…。

で、この実行形式を実行。ダイアログでは「C:\Program Files (x86)\Minimal ADB and Fastboot」が初期値で出てるので、俺はそのままインストール。

ダイアログの初期オプションを変えなければ、ここでDOS窓が開きます。プロンプトのところに上記パスが表示されているはずでして、ここで dir コマンドを実行し「adb.exe」があることを確認できます。これが、設定変更で使う「adb」コマンドの実体です。ちなみに adb を実行すると、膨大なオプションがじゃーっと表示されるはず。

と、ここまでで adb コマンドを実行できるようになったはずなので、DOS窓を閉じなければ、次のステップ(3)は飛ばして(4)に飛んで構いません。


(3) ADB のフォルダでDOS窓を開く

俺はここで念のため(というよりも adb が端末を認識できないトラブルがあったために)PCを再起動したので、DOS窓を開くというこの手順が必要でした。

普通にインストールしていれば、デスクトップに Minimal ADB and Fastboot のアイコンがあるはずなので、それをクリック。アイコンがなければ以下の①~④を。

①  Explorer で「C:\Program Files (x86)\Minimal ADB and Fastboot」を表示
② フォルダの中で SHIFT を押しながら右クリック
③ 「コマンドウィンドウをここで開く」を選択
④ DOS窓が開く

面倒でなければ普通に手入力で CD (change directory) しても当然いけます。


(4)xperia を接続する準備をする

① 設定→開発者向けオプションを表示
② 表示されない時は設定→端末情報→ビルド番号を7回連打
③ 開発者向けオプションでUSBデバッグを有効に
④ USBデバッグを有効にしますか→OK


(5) xperia をPCにUSB接続する

実はこの辺の手順と結果が本当にこうなるのか、いまいち自信がないのですが…

① USB接続するとパンパラポンと音がしてPCにつながる
② Z2側でUSBデバッグ接続を認めるようOKを求められる

 | USBデバッグを許可しますか?
 | 
 | このパソコンのRSAキーのフィンガ
 | ープリント:
 | 
 | 01:23:45:67:89:AB:CD:EF:
 | 12:34:56:78:9A:BC:DE:F0
 | 
 | □このパソコンからのUSBデバッグを常
 |  に許可する

これをOKする。「常に許可する」かどうかは任意だと思います。


(6) いよいよコマンド実行

DOS窓に入力するのは次の3行分。「3行」でなく「3行」と書いたのは、単純にDOS窓のプロンプトに入れるのは最初の1行だけで、あとの2行は adb のプロンプトに入力することになるからなのです。

adb shell
settings put global tether_dun_required 0
exit

具体的には次のような経過をたどります。

 | C:\Program Files (x86)\Minimal ADB and Fastboot>

のところに次のように入力。

adb shell

すると次のように表示される(はず)。

 | * daemon not running. starting it now on port 5037 *
 | * daemon started successfully *

その次の行に次の表示が出れば先にすすめる。

 | shell@SO-03F:/ $

ダメなら「デバイスが見つからない」と言われる。

 | error: no devices/emulators found

その時はここまでの手順を見直す。一番怪しいのはUSBデバッグがうまく許可されていない。あるいはドライバが正常にインストールされていないかも。

実は俺、このメッセージが出てしまい、しばらくうろうろしました。手前の方にドライバのインストールについてゴジョゴジョ書いているのは、そのせいです。Xperia Companion をインストールする時に、ドライバをインストール中というダイアログが諸々の窓の下にあったのですが、その実行が完了する前に Xperia Companion を閉じてしまい、これが多分いけなかったのではないかと想像しています。

で、Xperia Companion も再インストールしてみたけどうまくいかず、Z2 のドライバをデバイスマネージャーで再インストールしようとしたけど「最新」とはねられ、あれこれゴニョゴニョしたら、次に実行した時はなぜかうまくいきました。何だったんでしょうか…。

前置きが長くなりましたが、「shell@SO-03F:/ $」と表示されたら次の2行を入力です。

settings put global tether_dun_required 0
exit

どちらの行もとても大事。特に exit を忘れると、再起動後には元に戻ってしまう由。

で、これで結局うまくいきました。


蛇足:

しかしながら、docomoはなぜこんな嫌がらせみたいな(テザリング専用APNに切り替える)仕様をいつまでも続けているのでしょう。この設定をやめた機種もポツポツ出てきた、というニュースもこないだ流れていたようですが、まぁ、こういうとナニですが、ホントdocomoってク (ry

ソニーがちゃんと日本市場向けに非MNO仕様(つまりMVNO用SIMフリーの)端末を出してくれれば何の問題もないと思うんですけど、MNOにしばられているんでしょうね。気付いたら国内市場も海外勢にやられてた、なんてことにならないですかね。これまでそんなような歴史を繰り返してきたと思うんですけどね。

もうすぐ発表される次期 iPhone に FeliCa が乗っちゃったら、おサイフのために国内版Xperia とiPhone の2台持ちをしている俺みたいな人間は、FeliCa 付き iPhone とFeliCa なしのSIMフリー Android 端末でいいやって話になっちゃうかも。

2台持ちしてなくても、おサイフケータイのために Android 選んでた人が相当数 iPhone に行っちゃうでしょう。

次期 iPhone 発表まで、あと4〜5日。


追記:

よく考えたら Ubuntu とも linux とも関係ない話になってますね…。

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Sep 05, 2016

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